うぉんばっとのぽっけ

国内や豪州のウォンバット・ウォッチング、写真や動画、英文情報の和訳紹介。

2018年03月

こんにちは。中の人二号=ユウトです。
茶臼山動物園のスミレが亡くなり,妻と献花してきました。初めて見た本物のウォンバットでした。ありがとう。安らかに眠られますよう。
スミレを思い出しながら,黄色いウォンバット本 How to Scratch a Wombat を読んでいく連載『ウォンバットの撫で方』第7回を進めていきたいと思います。今回は第四章 "A Day in the Life of a Wombat" です。

ウォンバットの寝床

「ウォンバットの一日」というタイトルのチャプターですが,日中は寝て暮らす夜行性のウォンバットライフ。実は大半「ウォンバットがどう寝ているか」という話をしている章です。ふつう,穴ぐらにはいくつか部屋があり,乾いた砂や土,枯草やシダでベッドが作り付けてあって,温度や湿度が一定なので天候にかかわらず快適です。野生のウォンバットは日の出とともに穴ぐらへ戻ると,ベッドメーキングさながら,寝床の土をほじくって柔らかくしたり掘り直したりすることもあるようです。そこで心地よいポジションを見つけると,尻を地面につけてウトウトし始め,ゆっくり目が閉じて体温が下がっていきます。体勢が低くなってきて,ついに頭を地面に預けてフルフラットになるとおやすみモード。
そして,日本のウォンバットファンの皆さんにぜひ見ていただきたいのがこのイラスト。
ぐっすりウォンバット
五月山動物園でもそっくりのポーズで寝てると話題です。(ウォンバットてれびよりキャプチャ。もっと良いポーズが撮れればよかったのですが。)
フクくんの寝姿
これは個体特有の現象というわけではなく,熟睡している証拠なのだそう。 How to Scratch a Wombat では次のように説明されています。
After an hour or more, the wombat rolls over onto its back, with its legs up in the air―the back legs straight up, and the front legs bent a bit. When a wombat is in this position, it is very, very sound asleep. In fact, sometimes it's in such a deep sleep, it is impossible to wake! 一時間もすると,ウォンバットは寝返りを打って足を空中にもたげ,後足はピンと伸ばし前足は少し曲げたような姿勢になります。ウォンバットがこの姿勢のとき,とても,とてもぐっすり寝ています。実際,時には熟睡しすぎて起こせないほどなのです。(後段拙訳)
穴ぐらの中で天敵の心配もなく,腹を見せてリラックスしているということでしょうか。動物園のウォンバットでも同じようにリラックスできる環境というのは素敵だと思います。

くしゅんバット「スニーズィ」

ジャッキーさん宅のバスルームの裏に穴を掘って住んでいた「スニーズィ」は,花粉症でくしゃみばかりしている珍しいウォンバットでした。ある朝,まさに「熟睡ポーズ」でドアマットの上に寝ているスニーズィを見つけたジャッキーさん。足でつついて起こそうとするも起きません。かがんで確かめてみると,息をしていないではありませんか!
体も固く,心拍も感じられないことに気づいたジャッキーさんは悲鳴を上げます。くしゃみばかりしていたのは肺の病気だったのかも……その朝たまたま一緒に朝食を取ることになっていた獣医がやってきて,スニーズィをテーブルに乗せて調べてくれましたが,原因は分かりません。
悲しいですが仕方ありません。果樹園にお墓を掘って,スニーズィを穴の中へ寝かせました。……すると,スニーズィは起きて目をぱちくりさせ,自分の巣穴へ戻るといつものようにくしゃみを始めたのです! ウォンバットはこのように,獣医ですら判別できないほど深く眠ることがあるのだそうです。こうなると,大人二人がかりでテーブルに持ち上げようが起きない。スニーズィほど熟睡する例はさすがに稀なようですが,野生の動物がこんなに無防備に眠るというのは興味深い限りです。

穴ぐらと体温調節

ウォンバットにとって熱は命とりです。夏の暑い日は,10分間外気にさらされるだけで死に至ることもあります。冬場は日の光を浴びに出てくることもありますが,乾燥した空気に当たり続ければダニによる疥癬にかかり,目が見えなくなったり耳が聞こえなくなったり,はたまた死に至る場合も多いのです。ウォンバットの穴は寝床であるだけでなく,体温調節のための重要な仕組みなのです。
干ばつの時期や,牛・羊に牧草を食べつくされてしまったとき,太陽に当たる危険を冒して外に出てくるウォンバットがいます。残念ながらそういうウォンバットは,飢えか熱か疥癬で遅かれ早かれ命を落とすそうです。一方でジャッキーさんの住むアラルーアン渓谷のような谷間では,山肌に日光が遮られるため,夕方からウォンバットが安全に活動するのが見られます。
野生のウォンバットは夕方になると穴ぐらの入り口付近まで出てきてそこで再び居眠りをしますが,これはぐっすり寝ているのではなく,気温や光量や匂いを観察して機をうかがっているのだといいます。夕方から夜にかけ,お腹のすき具合に応じて穴から出かけ,草を食べ,腹を掻き,ふんを撒きます。これこそがウォンバットの大切な日課。夜行性動物の本当の「一日」は,これから始まるのです……。
さて次回は,第五章 "Wombats Essentials" へと読み進めます。それでは!

オーストラリアからの動物の輸出は非常に難しいとされていますが,実際にどのようなハードルが存在するのか,一つ一つの行政文書を読んでつまびらかにしていくエントリーです。茶臼山動物園へのウォンバットの招致を第一の念頭に置いています。ここに邦訳したPDFを掲載する場合もありますが,著作権の保護がある文書はパスワードをかけてのアップロードとし,パスワードは知己の方のみにお伝えいたします(不特定多数への公開状態としないため)。

豪環境局のウェブサイトの関連ページ

豪環境局のウェブサイトから,「野生生物検体の非商用輸出入の指針」→「展示用途」→「豪固有動物の海外輸送の条件」の3つのページを訳出します。それぞれのページのリンク関係は以下の画像の通りです。
linkroute

野生生物検体の非商用輸出入の指針(該当範囲のみ)

exhibition
非商用の検体の輸出入は,該当の展示が文化,科学,もしくは(生物・環境)保護についての情報を提供している場合,展示用途として承認されます。
展示目的での許可を得るにはオンライン申請を完了する必要があります。
オンラインでの申請ができない場合,以下の窓口で申請提出の代替方法についてご相談ください。
野生生物通商審査課
環境省
電話番号:(02) 6274 1900
Eメール:wildlifetrade@environment.gov.au
申請者は申請者及び/または所属組織が以下の基準を満たせることを示す必要があります(2001年環境保全及び生物多様性保護規則,規則9A.11に含まれる通り):
  1. 該当の展示が文化,科学,もしくは保護についての情報を提供していること
  2. 検体が生きた動物である場合,ワシントン条約附属書Ⅰに記載された動物でないこと(ワシントン条約附属書は次のページで入手できます:ワシントン条約対象種)。
  3. 該当機関による展示が終了したのち,検体が商業目的で使用されないこと。
  4. 検体が輸出国による保護繁殖のために必要とされていないこと。
  5. 可能であれば,検体は飼育下の動物もしくは人工的に繁殖された植物に由来すること。
  6. コアラ,カモノハシ,ウォンバット,タズマニアデビル,または絶滅に瀕した種の候補リストに挙げられた動物を生きた状態で輸出する場合,輸出者,輸入者,及び環境省は,該当の動物の取り扱い,処分及び生殖に関する協定を締結すること。
さらに,EPBC法178節下で絶滅に瀕した種としてリストに掲載された検体については,輸出によっていずれの回復計画とも何ら不整合を生じないこと。
申請に伴って提出を要する情報
以前に同一種・同一展示企画で許可を得たことがない場合,EPBC法に含まれる各々の基準について申し述べた,該当企画に関する幅広い包括的な情報を提供する必要があります。これには文化,科学,そして(生物・環境)保護についての展示の内容が含まれること。
その他の関連する認可
申請者は,該当企画や検体に関するその他の適切な許認可書の写しを申請に添付すること。これには以下の文書の写しを含みます。
  • 倫理委員会の承認
  • 州・準州政府による収集・保有・輸出または輸入の許可
  • ワシントン条約輸出入許可 及び/または
  • DAFF(農林水産省)による生物安全性許可

展示用途

exhibition_2
展示目的での野生生物の輸出入
オーストラリアは以下の通商取引を厳格に管理しています:
動物園での公開を含め,展示のための検体の輸出入は許可される可能性がります。
展示目的の許可
許可の申請は以下のリンクをクリックしてオンライン申請様式に進んでください。
オンラインでの申請ができない場合,以下の窓口で申請提出の代替方法についてご相談ください。
野生生物通商審査課
環境省
電話番号:(02) 6274 1900
Eメール:wildlifetrade@environment.gov.au
動物園に対する初回の許可
以前に展示の許可を発行されたことがなければ,追加様式の記入を求められることがあります。オーストラリアから(へ)の野生生物輸出入を目的とした認定動物園審査の申請をご覧ください。
条件
申請者及び/または所属組織が下記の基準を満たせることを示した場合にのみ許可が与えられます:
  • 該当の展示が文化,科学,もしくは保護についての情報を提供していること
  • 検体が生きた動物である場合,ワシントン条約附属書Ⅰに記載された動物でないこと(ワシントン条約附属書は次のページで入手できます:ワシントン条約対象種)。
  • 該当機関による展示が終了したのち,検体が商業目的で使用されないこと。
  • 検体が輸出国による保護繁殖のために必要とされていないこと。
  • 可能であれば,検体は飼育下の動物もしくは人工的に繁殖された植物に由来すること。
  • 絶滅に瀕した種としてリストに掲載された検体については,輸出によっていずれの回復計画とも何ら不整合を生じないこと。
  • コアラ,カモノハシ,ウォンバット,タズマニアデビル,または絶滅に瀕した種の候補リストに挙げられた動物を生きた状態で輸出する場合,輸出者,輸入者,及び連邦政府環境省は,該当の動物の取り扱い,処分及び/または生殖に関する協定を締結すること。
コアラ,カンガルー,ウォンバット,タズマニアデビル,ワラビー,及び国内で絶滅に瀕した種の輸出
コアラ,カンガルー,ウォンバット,タズマニアデビル,ワラビー,及び国内で絶滅に瀕した種の輸出には特別な条件が課されます。

豪固有動物の海外輸送の条件

conditions
環境・水・遺産・芸術省
ダウンロード
オーストラリア固有の動物の海外輸送について
いくつかのオーストラリア固有の動物の豪国外への輸出には特別な条件が課されます。現在は,コアラ・ウォンバット・カンガルー類(カンガルーやワラビーやその仲間)の輸出にそのような条件が課されています。
それらの種の許可申請は,関連する条件が満たされていることを示す必要があります。

ウォンバットの海外輸送の条件

現在翻訳中です。

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ハッピーホワイトデー!
ウォンバット、ウォンバットに関わる全ての方、ブログを見てくださる方、みんなに感謝のお返しの言葉を贈ります。

ウォンバット!

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丸いお尻
耳が少し内側にくるりと曲がっている
ふかふかの毛
長い爪
撫でると体中固くて
あごの毛はもふもふに柔らかくて
鼻も案外やわくて
こちらを脱力させ、ゆるゆるの人間にさせにくる
最強の生き物だ。

これ以上可愛くなれないくらいに可愛いとウォンバットについて
話している人が居たが、正しく、語彙力を奪われた人間の言える
最高の褒めうぉん言葉ではなかろうか。DSC_0859
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そんなもちもちウォンバットに大接近出来る茶臼山動物園のイベントが
4月14日、15日の土日にあるそう(12時より約30分程度、動物の体調によっては中止となりますので予めご了承下さい)。
この機会に、モモコの可愛さとともに、ウォンバットを撫でて(必ず飼育員の方の指示に従い、勝手に触れないように気を付けよう!私も気を付けるので!)見て嗅いで大きさを体感して欲しい!
日本国内でこんなに接近できるのはここだけ!

〇茶臼山動物園のアクセス〇

長野駅より電車お越しの場合
●しなの鉄道・小諸行きにて篠ノ井駅下車
乗車時間約12分(片道200円)
篠ノ井駅より徒歩・バス・タクシーにて茶臼山動物園へ。


【JR篠ノ井駅からのタクシーのご利用について】
JR篠ノ井駅東口からのタクシーをご利用になる場合、料金は動物園南口まで2,500円程度、動物園北口(モノレール乗り場)まで2,000円程度(どちらもおおよその目安です)かかります。 (JR篠ノ井駅西口からですと距離的には若干近いですが、タクシーは常駐しておりません。) 
 

【JR篠ノ井駅から徒歩の場合】
徒歩の場合、JR篠ノ井駅西口から動物園北口まで1時間程度はかかります。動物園まで坂道が続きますのでご注意ください。(後日、茶臼山動物園までの行き方農道編をのせます。)

 




お待たせしました!篠ノ井からZOOぐるが4月14日より11月まで復活!
きつい登山農道とはおさらばだぜ!





お車でお越しの場合
■ JR篠ノ井駅から車で15分
■ 長野自動車道更埴I.Cから車で25分
■ 上信越自動車道長野I.Cから車で25分

宣伝も兼ねましたが、本当に本当に素敵なところです。
中は広く、ピクニックにも適した空間。
休日は、ワゴンタイプの食事販売もあります。
売店には菓子パンがあり、自動販売機もいたるところにあるので不便無いはず。お弁当持参でも
広い広場や椅子とテーブルがいたるとこにあります。
おすすめは、片手で食べられるモノにして、ウォンバット舎前の椅子!斜面にいるモモコを眺めつつ、オージーになった気分でご飯にしましょう。

春休み、桜も咲きだす今日この頃。
モモコが健康に長生きウォンちゃんでいてくれますように。


※昨日アップ時に感極まって居たのもあり、誤字脱字だらけで申し訳ありませんでした。 時間をて直します。 スミレが3月5日に亡くなったのを知ったのが夕方の16:30頃でした。
涙が勝手に溢れた。
四年前、初めてスミレを見た時に、写真でしか見たことの無いウォンバット。 茶臼山動物園の山の斜面をノシノシ雄大に歩き回る姿に、心から感動した! そして大きいのだと言うこと、土の匂い、ウォンバットの匂い。意外に大きいのだと知った。
私にとっての最初のウォンバット。
ウォンバットを好きになり、今まで飛行機が怖くて仕方なかったのが10時間もウォンバットに会いたいが為に我慢出来た。
オーストラリアの大地で、野生のウォンバットを見た時にスミレを思い出したんだよ。
こういう場所でウォンバットは生きているのか!と。
世界に飛び出す勇気をくれたのもスミレ。
ウォンバットを知りたくて、英語を必死で勉強するようになったのも全て貴女のおかげなのです。

いつまでも、いつまでも、間違いなく死ぬまでスミレを忘れない。 異国の地に来て、可愛らしい姿をありがとう。 お客さんから一番近いうぉん舎で、素敵なまあるい姿を見せてくれて本当にありがとう。最愛の友でした。

私は夫と3月8日にスミレに会いに行きました。
上手く休みが取れたので、急いでスミレのもとへ。
茶臼山動物園へはいつも、農道を使って行く。何時もと違う道のように思えた。
到着し直ぐにスミレの所へ。
スミレの居たウォンバット舎の斜面にはモモコが居て、スミレが居るのかと思い、最初はびっくりしました。

雨と風の中、何時ものウォンバット舎に彼女の姿は探せど見つからなかった。 友を亡くしたモモコは元気にしているか心配をしていました。 雨でも気にしないで得意げに穴を掘るモモコを見つけてほっとしました。

ウォンバット部屋へ入ると、スミレのお部屋の前に写真や可愛らしいお花が献花されていました。一足早い春のようなお花がいっぱいで、彼女がこの世に居ないことをようやく理解できた。

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スミレへの皆さんと私たち夫婦のメッセージを書いた寄せ書きと、オーストラリアの国花であるミモザを贈りました。
献花台には、可愛らしいスミレの写真が飾ってありました。スミレの寝ていた部屋は綺麗に掃除され、お花と、飼育員さんが出してくれていたごはんがお供えしてありました。飼育員さんがお部屋にごはんを持って来るともそもそ起きる姿を思い出して涙が止まらなくなりました。
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スミレがいないとお部屋の中はとても広く、とても暗く感じた。
最近は会いに行ってもスヤスヤ寝ていて、あまりお外には居なかったね。
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目指せ最高齢ウォンバット!と言う願いは叶わず、虹の橋を渡って行ってしまいました。

茶臼山動物園のウォンバットはモモコ一頭になってしまった。

開放されたスミレの斜面で穴を掘ったり、木のこけを食べたり鼻を擦り付けていました。多分匂いが残っていたのだね。
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時折、スミレの部屋の前まで行き、鼻を押し付け匂いを嗅いで前足で部屋の入り口を引っ掻くのです。中を見せて!と言わんばかり。
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モモコの部屋は坂の上から見て右端です。
飼育員さんが言うには、自室の入口でも、扉を前足で引っ掻いたりはするが、スミレの部屋の前でやる理由が分からない。初めて見ました。と言っていました。
この姿を見て、胸が痛くなりました。
コモンウォンバットは群れないが、彼女は確実に何かを感じているのだと。一匹になっちゃったのかな?と。 悲しいのかどうかは分からない。でも、ウォンバット一匹では何も生まれないのではないだろうか。
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彼女が寂しくないようにしたい。
ニューウォンバットの招致をしたい。一匹ぽっちにさせたくない。もちろん、ウォレスも。
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後日天気の良い日に行きました。献花が更に増えていました。
スミレ、良かったね。貴女を好きな人が日本中に居ますよ。本当に有り難う、どうか、安らかに。
私はあなたが大好きよ。ずっと。

茶臼山動物園飼育員の皆さま、本当に本当に有り難う御座います。
豪州本土のウォンバットを平均寿命より長い年月を健康に過ごさせて下さり、愛らしい姿を見られる素敵な動物園作りをして下さって、心より感謝申し上げます。

モモコが長生きして、パトリックさんの様なすっごいお年寄りうぉんちゃんになったら嬉しい。
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スミレ、またいつか!私が貴女の居る虹の橋を渡り会いに行くその日まで。
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